子育てコーチングが怪しい3つの理由|見極め方・正しい向き合い方も解説

子育て中に「どう叱ったらいいか」「子供との関わり方が難しい」などの悩みを抱えている人は多いと思います。そんな中「子育てコーチング」を耳にしたことがある人もいるでしょう。

子育てコーチングは受講料金が高額、効果が実感できないとの理由から、怪しく感じる人もいます。

この記事では、子育てコーチングに対して怪しいと思っている人に向けて、以下の内容をまとめました。

  • 子育てコーチングが怪しいとされる理由
  • 子育てコーチングで得られる効果
  • 怪しいコーチの特徴

子育てコーチングに怪しさを感じる理由を知った上で得られる効果も把握することで、不安は払拭できるはずです。子育てコーチングが気になる方は、ぜひ参考にしてください。

子育てコーチングが怪しいとされる3つの理由

子育て コーチング 怪しい

子育てコーチングが怪しいとされる理由は、主に3点あります。

  • 料金が高額
  • 効果を実感できない
  • コーチングを正しく理解していない

「コーチング」と聞くと、人をコントロールする方法、洗脳するものではと思う人もいるのではないでしょうか。

コーチングが怪しいとされる原因を知るためには、コーチングについてしっかりと理解することが大切です。以下で原因を一つずつ解説するので、自分の考えを改めるきっかけしていきましょう。

料金が高額

コーチングが怪しいとされる理由の1つ目として、受講料金が高額であることが挙げられます。

コーチングの相場は、1時間あたり5,000〜3万円ほどかかるものが多く、価格設定もコーチによってさまざまです。コーチによっては高めの価格設定をしているので、トータルの受講料金が高額になり、怪しいと感じる人がいるようです。

また「高額の受講料金=質のいいサービス」とは限らないため、より怪しさを感じてしまうのかもしれません。

コーチによっては安めの価格設定している人もいますが、まだ経験が浅く実績を積むために安くしている可能性もあるため、サービス内容が妥当かどうかは不明です。

コーチングを利用する際は、受講料金と内容の見極めが非常に大切と言えます。

効果を実感できない

コーチングに怪しさを抱く原因には、「効果を実感できない」と感じる場合があることも挙げられるでしょう。

子育てコーチングは、子供の主体性を育んでいくことが目的です。そもそも、子育てコーチングを受けたからといって、すぐに効果を得られるものではありません。

子供と向き合い、コミュニケーションを取りながら、自主性や自発性をじっくり育てていく必要があります。子育てコーチングは時間をかけて、子供の可能性を信じて自主性を引き出すことが大切です。

即効性を求めるものではないため、根気強く、時間をかけてコーチングしていくことが重要であると覚えておきましょう。

コーチングを正しく理解していない

コーチング自体を誤解しているという根本的な理解不足も、コーチングへの怪しさを生む原因として考えられます。

欧米と異なり、日本においてコーチング手法が採用されたのはまだ歴史が浅く、どういうものか広く理解されていないのが現状です。

「コーチ=熱血指導」というイメージを持つ人も多くいますが、コーチングとはそういうものではなく、相手をゴールに導いてあげることが役割となります。

似ている言葉としてティーチングがありますが、ティーチングは講師が相手・クライアントに答えを与える手法です。コーチングと異なり、ティーチングは知識や技術などのスキルそのものを相手に教えるので、問題解決能力を引き出す方法ではありません

コーチングは答えを与えるものだと思っていた人などは、次の章で解説しているコーチングの概要をぜひ参考にしてください。

コーチングとは相手のモチベーションを引き出す手法

子育て コーチング 怪しい

JCF日本コーチ連盟によると、コーチングとは、コーチが自分の知識や経験に基づき、コーチングを受ける者を「目標達成」へと導くものと位置付けています。

コーチングは答えを教えるのではなく、コーチングを受ける人が自分自身でどうすべきか考え、状況に応じて行動できるよう指導していくことです。

コーチングによって、コーチングを受ける人自身の問題解決能力や自主性、モチベーションが徐々に高められていきます。

なお、コーチングは必ずしも資格を必要としません。コーチング資格は民間団体が主催・発行しているもので、高額な費用を必要とする場合がほとんどです。さらに、資格を取得したからと言って、実践的なコーチングスキルが身につくものでもありません

コーチングを学ぶ目的がプライベートで活かしたいというだけであれば、資格の取得は不要でしょう。

コーチングの考え方を子育てに応用したのが子育てコーチング

子育てコーチングとは、コーチングの考え方を子育てに応用したものです。

子育てをしていると「言うことを聞かない」「同じ失敗を繰り返す」などの悩みがあるでしょう。子育てコーチングは、子供の問題解決能力や自主性を育むことで、子供が自ら答えを見つけられるように手助けしてあげる方法なのです。

そのため、ティーチングのように答えを与えるのではなく、主体的・自主的に物事に取り組んだり、考えたりする姿勢を身につけられるような関わりをしていきます。

コーチングとは、対話などのコミュニケーションによって目標を達成する手法であるため、子供との対等な関わりが大切です。

コミュニケーションを通してコーチングすることで、親も子供の気持ちがわかるようになり、イライラを軽減できるでしょう。

子育てコーチングに対する正しい向き合い方

子育てコーチングを正しく利用するため、そして、コーチングを機能させるための向き合い方を解説していきます。主なポイントとして挙げられるのは、以下の3点です。

  • 子供の成長を信頼する
  • 答えを与えようとしない
  • コーチングは手段の一つに過ぎないことを理解する

コーチングは相手の話をじっくり聴くことを通じて、相手の考えを引き出し、自ら行動できるようにする手法です。

そのため、親はコミュニケーションに重点をおきながら、子供の解決能力や成長する力を信頼する必要があります。コーチングは、「答えは相手の中にある」という前提であるため、答えを与えないことが重要です。

ただし、子育てコーチングはあくまで子育て方法の1つに過ぎないと理解し、多用しすぎないようにしましょう。

子育てコーチングで得られる3つの効果

子育て コーチング 怪しい

子育てコーチングで得られる効果には、主に以下の3点があります。

  • 自主性や自発性が身につく
  • 自己肯定感が高まる
  • 考える力が身につく

子育てコーチングを取り入れた子育てをすることで、子どもが自ら考え、行動するようになるでしょう。そして、子供にとって、親が「話を聞いてくれている」「気持ちをわかってくれている」という安心感に繋がります。

以下、子育てコーチングで得られる効果について、一つずつ詳しく確認していきましょう。

自主性・自発性が身につく

子育てコーチングを取り入れると、子供の自主性や自発性が身につきます。

子育てコーチングの手法を取り入れて子育てを始めると、親は今まで子供にしていた指示や命令はやめなくてはいけません

命令(子供へのティーチング)をやめ、コミュニケーションを多く取り「どうしたらいいと思う?」と質問を重ねていくことが大切です。質問を重ねていくことで、子供の考えを知り、子供の解決能力や成長する力を信じられるようになるでしょう。

そして、親が子供を信じると、子供は自信を持つようになります。子供が自信を持つと、自ら考えて行動できるようになり、自主性や自発性が身についていくのです。

良好な親子関係により子供に自信を与え、自主性や自発性を育むことに繋がります。

自己肯定感が高まる

子育てコーチングを取り入れると、子供の自己肯定感が高まります。

親は子供に対して指示や命令をすることがなくなり、「すごいね」「ありがとう」などの声をかけてあげることで、子供は自分の存在を認められた喜びを感じます。自分の存在を認められた子供は、自分の存在価値を見出していくでしょう。

自分の存在を親に認めてもらえているという気持ちから、子供自身の自己肯定感が高まっていくため、親を困らせたくないという想いが芽生えてきます。

その結果、子供の自己肯定感が高まることで問題行動を取りづらくなり、親が問題視していた子供の行動が解決する場合もあるでしょう。

考える力が身につく

子育てコーチングを取り入れると、子供の考える力が身につきます。

なぜなら、「答えは相手の中にある」というコーチングの基本姿勢に基づき、子供と向き合い、質問を繰り返す必要があるからです。

当然ですが、子供と向き合い、答えを導き出すのは大変な場合もあります。答えを導き出すことが難しい場面では、子供に「どうしたらいい?」などと質問を重ねてみてください。

質問を繰り返すことで、子供は考える力を身につけていきます。考える力を身につけていくことで、子供は段々と自ら答えを見つけていくようになるでしょう。

将来、子供が何かの問題にぶつかった時にも、自分の力で問題を解決できるようになっていきます。また、考える力だけでなく、問題解決能力も高められるでしょう。

怪しい子育てコーチの特徴

子育て コーチング 怪しい

子育てコーチングは、子供の自主性や自発性、自己肯定感を高める効果が期待できます。しかし、必ずコーチングの効果が得られるわけではないため、怪しく感じてしまうことがあります。

中でも、以下の特徴が見られるコーチは名ばかりのコーチングを提供している可能性があるので注意しましょう。

  • 過大な宣伝をしている
  • サービスの押し付け・しつこい勧誘がある

子育てコーチングに限った話ではありませんが、これらの特徴が見られるコーチには注意が必要です。それぞれ詳しく確認していきましょう。

過大な宣伝をしている

怪しいコーチの特徴として、過大な宣伝をしているコーチが挙げられます。

怪しいコーチの場合、「必ず効果がある」「子供との問題や悩みが全て解決する」などと、効果を約束するような発言が見られます。

しかし、子育てコーチングは時間をかけて子供と向き合い、子供の可能性を信じて引き出すことが目的です。そのため、「必ず効果がある」「子供との問題や悩みが全て解決する」といった効果を約束するような発言は、コーチングの考えに反します。

過大な宣伝や効果を約束するような発言をするコーチは、コーチングの概念に反するため、注意が必要です。

サービスの押し付け・しつこい勧誘がある

過剰な宣伝以外にも、サービスを押し付けてきたり、しつこい勧誘をしてきたりするコーチにも気をつけてください。

怪しいコーチは、相手のニーズや悩みを無視して、自分の世界観や想いを押し付けてくる傾向にあります。また、コーチングを勧めてくる際、詳細は伝えずに「とりあえずコーチングを受けてみればわかる」などと、明確な理由を提示しないコーチにも注意が必要です。

健全なコーチは顧客の利益や悩みを第一に考えるため、強引に契約させたり、過度な勧誘をしたりすることはありません。

例えコーチングの良さをしっかり伝えられるコーチであっても、強引な契約を迫られた場合は、すぐに契約しないでおきましょう。

一度その場から離れ、慎重に考えることが大切です。

子育てコーチングを副業にする際の注意点

子育て コーチング 怪しい

場合によっては、在宅副業の一つとして子育てコーチングを始めたいと思っている人もいるでしょう。コーチングは始めやすさが特徴ではあるものの、注意点がいくつかあります。

特に、以下で紹介する3点には十分注意してください。

  • 簡単に稼げるわけではない
  • 資格を取得してもビジネスの成功につながるわけではない
  • スモールスタートが重要

注意点を知っておくことで、始めるべきかどうかの判断基準になるので、ぜひ参考にしてください。

簡単に稼げるわけではない

子育てコーチングを副業にする際の注意点1つ目として、簡単に稼げるわけではないことが挙げられます。

簡単に稼げると思ってしまう背景として、怪しい子育てコーチングの宣伝などに影響されている場合があるかもしれません。しかし、コーチングに関して知識を習得したり、ビジネスとして展開するための準備をしたりするには、相応の時間を確保する必要があります。

特に、未就学児がいるママの場合、コーチングを提供する準備ができたとしても子育てに時間を取られてしまい、思うように活動できないこともあるでしょう。

結果、思うようにコーチとして稼働できず、報酬の獲得には至らないのです。

資格を取得してもビジネスの成功につながるわけではない

子育てコーチングを副業にしようとして資格を取得しても、ビジネスの成功につながるとは限りません

資格の取得で学べるのはコーチングの手法だけであり、ビジネスとして展開するためには、認知度を広めて集客する必要があります。

資格を取得したからといって、すぐに顧客が集まるものではなく、また、子育てコーチングの資格で、差別化を図れるものでもありません。

自分を知ってもらうための営業活動が必要なだけでなく、サービスの独自性・オリジナリティを生み出すマーケティングスキルなども必要なのです。

スモールスタートが重要

これらの注意点を知った上で、それでも子育てコーチングを始めたい人は、スモールスタートで始めましょう。

スモールスタートの方法として、スクールでコーチングを学ぶのではなく、独学で学ぶのがおすすめです。スクールに入って資格取得を目指す場合、高額な費用が必要になる上、コーチングを始めるまでにかけた費用を回収するのにも苦労するでしょう。

そもそも、子育てコーチングはスクールに通わなくても学べます。当メディアでも、コーチングについて学べるプログラムを用意しているので、興味のある方は一度ご覧ください。

子育てコーチングを始めたい人は、極力コストをかけないスモールスタートが特に重要です。

コーチング副業の始め方と失敗しない方法を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

⇒コーチング副業の始め方と失敗しない戦略の考え方

【まとめ】子育てコーチングのすべてが怪しいわけではない

子育てコーチングと聞くと、受講料金が高額であることや効果を実感しづらいこと、コーチング自体があまり理解されていないことで、怪しく感じてしまう人が多いようです。

しかし、子育てコーチングは子供の可能性を引き出すもので、以下の効果を期待できます。

  • 自主性・自発性が身につく
  • 自己肯定感が高まる
  • 考える力が身につく

子育てコーチングは怪しいものではありませんが、過大な宣伝やサービスの押し付け・しつこい勧誘のあるコーチングには、十分注意してください。

また、子育てコーチングを副業で始めたい場合は、以下の点を押さえておきましょう。

  • 簡単に稼げるわけではない
  • 資格を取得してもビジネスの成功につながるわけではない
  • スモールスタートが重要

コーチの見極めや、自分に合うか合わないか判断するためにも、まずはスモールスタートとして、独学で学ぶのが良いでしょう。

本記事が、子育てコーチングに興味のある方の参考になれば幸いです。